みなさま、こんばんは!

さて、本日は話題のニュースを3つお届けいたします。

最初の記事ではリモートコミュニティでのインターネットアクセス向上を目指し事業展開を行うソフトバンクの子会社HAPS MoblieがルワンダICTイノベーション省と覚書に本日署名したという最新ニュース、2つ目ではウガンダ北部で新たなロジスティクスハブの建設がスタートしたというニュース、3つ目の記事ではルワンダの若者2名が新たなeコマースアプリケーション「Huzamart」を今年3月に立ち上げたという話題をご紹介しています。

eコマース、ロジスティクス、インターネットアクセスと全て関連する話題ですので、ぜひお楽しみください!


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記事1:「HAPSMobileとルワンダICTイノベーション省が覚書に署名」

『HAPSMobile and Rwanda’s Ministry of ICT and Innovation Sign MoU to Study Provision of Mobile Internet Connectivity Using High Altitude Platform Stations』

記事リンク:

https://www.hapsmobile.com/en/news/press/2020/20200731_01/

内容と背景:

本日はまずアフリカ大陸でのインターネット接続向上を目指す最新の動きをお伝えいたします。

本日、ソフトバンクグループの子会社であるHAPS MobileとルワンダのICTイノベーション省が覚書(MoU)に署名したことを発表しました。

HAPS MobileはHAPSと呼ばれる太陽光発電無人航空機である高高度プラットフォームステーションを活用して農村部などのリモートコミュニティにインターネット接続を提供することを目指し事業を展開している会社です。今回実施された覚書への署名により、まずルワンダにてHAPSの使用を研究する共同研究プロジェクトが実施されるようです。同社はこのプロジェクトに含まれるデモ飛行などを通じ、今後ルワンダおよび他のアフリカ諸国での商用化に向けて議論を深めていく予定のようです。

ソフトバンクグループの代表取締役兼CTO、およびHAPS Moblieの社長兼CEOである宮川純一氏は、私たちの使命はHAPSを活用することによりデジタルの格差を埋めモバイルネットワークに革命を起こすことであり、高度な技術力をもつルワンダ政府と協力してプロジェクトに取り組み、商用化に向けて研究できることを楽しみにしていると述べています。

さらにルワンダICTイノベーション大臣であるPaula Ingabire氏も、今回実施する共同のR&Dプロジェクトは概念実証国家になるという政府のビジョンに沿っており、その実現に向けた支援を約束すると述べ、プロジェクトを通じた地域全体のデジタルインクルージョン向上に期待の色を示しています。

今回覚書への署名が実施されたことにより商用化に向けた動きが今後さらに本格化すると予想されます。同じくインターネット接続の提供を目指してすでに東アフリカ地域で実証実験を行っているAlphabet社のLoonプロジェクトなどとともに、目の離せないプロジェクトと言えます。

関連記事:

  1. 「面白記事 v.17(投稿:2020年4月14日)記事3」Link
  2. 「面白記事v.43(2020年5月25日投稿)記事2」Link
  3. 「コラムVol.3」Link

記事2:「ウガンダ北部にて新たなロジスティクスハブの建設がスタート」

『Gulu logistics hub in Uganda begins construction』

記事リンク:

内容と背景:

続いて、ウガンダのGulu自治体にて新たなロジスティクスハブの建設が始まったというニュースをお伝えいたします。

現在ウガンダでは国内の建設会社Ambitious Constructionが主導する形で2,900万米ドルにも及ぶロジスティクスハブの建設プロジェクトが進行しています。北部地域にて国内物流の拠点となる今回のハブは、ウガンダ鉄道公社と、欧州連合(EU)が英国国際開発局(DFID)の東アフリカ商標(以下:TMEA)を通じて資金提供したプロジェクトにより割り当てられたウガンダ北部に位置するグル自治体のライビ地区に建設される予定です。

18ヶ月以内での建設完了が予定されているこのグルロジスティクスハブですが、その主な機能にはコンテナ貨物ステーション、通関エリア、コンテナ保管ステーション、コンテナ清掃および修理ステーション、また車両保管ステーションが含まれ、その他にも金融や情報通信サービスの提供が可能となるようです。

現在建設中のこのハブに関して、TMEAのカントリーディレクターであるMoses Sabitti氏は、一度に50万を超える数のコンテナを処理できると述べ、その機能に期待を示しています。

さらにグル自治体の議長であるMartin Ojara Mapenduzi氏は、ハブが北ウガンダの農村での商品移動効率を向上させるだけでなく、輸送コストを削減して北部地域を通過する国内の移動を促進し、さらには雇用機会を提供するだろうと、物流面だけでなく雇用創出といった面での効用に期待を示しています。

インフラ環境や業者間でのネットワークが未だ未整備である地域ではこのようなハブの建設は物流効率の向上という面で非常に効果的であると考えられます。今後の動向にも注目したいところです。


記事3:「ルワンダの若者2名が新たなeコマースサイト Huzamart を立ち上げ」

『Young duo merge business and tech skills to launch e-commerce enterprise』

記事リンク:

https://www.newtimes.co.rw/business/young-duo-merge-business-and-tech-skills-launch-e-commerce-enterprise

内容と背景:

続いてはルワンダにて若者2名が新たなeコマースサイトを立ち上げたという話題をご紹介いたします。

2017年にルワンダのカーネギーメロン大学を卒業したDavy Uwizera氏と、4年間のビジネス経験を経たRaissa Ingabire Dushime氏の2名が約1年半の準備期間を経て、今年3月に「Huzamart」と呼ばれるeコマースアプリケーションを立ち上げました。

このアプリケーションは独自のオンライン決済システムを備えており、食料品、化粧品、電子機器など、生活必需品から雑貨まで幅広い商品の売買を可能とするだけでなく、配管工事などの電気サービスの提供をも可能としているようです。

最高執行責任者であるDushime氏によると、このサービスの特徴としてルワンダ国内および海外の両方のクライアントがサービスにアクセスできる点があげられるようです。現在はコロナウイルスの影響により海外顧客への商品の供給は滞っている状態のようですが、フライトが再開し次第ルワンダから海外への商品の輸送も再開する予定のようです。

Dushime氏は物流面だけでなく雇用創出の面でも今回のアプリケーション立ち上げのメリットを強調しています。彼女の話によると、サービスでは果物や野菜などの商品は農村部から買い付けており、農家などのサプライヤー、輸送業者、技術者などサプライチェーン内の様々な立場の人々に仕事の提供を可能としているようです。

記事によると、今年3月に立ち上げ以来「Huzamart」では5ヶ月間で2,000人以上のサービス加入者を記録しています。さらにDushime氏はコロナウイルスによるロックダウンなどの影響もある中、予定の70%程度でのサービス運営が可能となっていると述べています。

アフターコロナの時代において、電子商取引を活用したオンラインでの商品の売買を可能とするeコマースの需要はますます高まっていくだろうと予想されるだけに、同アプリケーションの今後のサービス展開に注目したいところです。

また、eコマースの需要などが高まっていく中、記事1や2でご紹介したようにその土台となるインターネット接続や物流面での環境整備も必要不可欠と考えられます。この分野は面白記事でも引き続き着目していきたいテーマの一つです。

関連記事には今回同様ローカルからeコマース関連の事業を立ち上げた事例を紹介した過去の面白記事をのせましたのでぜひご覧ください。

関連記事:

  1. 「面白記事 v.28(投稿:2020年5月2日)記事3」Link
  2. 「面白記事 v.30(投稿:2020年5月6日)記事1」Link
  3. 「面白記事 v.35(投稿:2020年5月13日)記事3」Link
  4. 「面白記事 v.48(投稿:2020年6月1日)記事2」Link


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