みなさまこんばんは。ゴールデンウィーク最終日の本日はいかがお過ごしでしょうか。

本日は、ナイジェリアのフィンテック企業が、COVID-19の打撃を受けている中小企業向けにオンラインでの商品の販売を可能にするデジタルショップを開設できるECポータルを始めた記事について紹介させていただきます。

面白記事は明日も更新予定です。引き続きご期待ください!


記事:『African fintech firm Flutterwave launches SME e-commerce portal』

記事リンク:

内容と背景:

本日は先日ご紹介した記事でも関連記事として載せました、ナイジェリアのFlutterwaveというフィンテック企業によるCOVID-19状況下での新たな事業を紹介している記事に関して、詳しくとりあげさせていただきます。

この度Flutterwave社は、COVID-19が中小企業や商人らに対して大きな打撃を与えている中、中小企業向けにオンラインでの商品の販売を可能にするデジタルショップを開設できる「Flutterwave Store」というECポータルを開設しました。同社は今後、大規模な経済圏とテックハブを有するケニア、ナイジェリア、南アフリカの3国を含む、アフリカの15の諸国で運用を開始するとしています。

「Flutterwave Store」では配達はケニアのSendy社やナイジェリアのSendbox社に委託するため、ユーザー側はプロフィールを作成し商品を投稿するのみで完了するようです。さらにこのサービスの特徴として記事では、売り手と買い手間の取引の過程で手数料が発生しないことをあげています。

Flutterwave社は今回EC業界に進出を果たしましたが、もともとはアフリカで事業を行う企業を対象とするB2Bの支払いサービスの提供を主軸としているフィンテック企業です。

2016年に創業を開始して以来、同社は顧客に対して自社のAPI(Application Programming Interface)の提供や、自社の開発者とともに行う支払い方法のカスタマイズを可能とし、Uber社やBooking.com社といった顧客を獲得してきました。

記事では、同社は2019年には54億ドルに相当する1億700万ものトランザクションを実行したと記載されています。さらに最近の動きとして、アジアを中心にEC業界で大きなシェアを獲得している中国のAlibaba社や、世界有数の決済技術を提供しているアメリカのVISA社、また決済サービスプロバイダーである同じくアメリカのWorldPay社との提携が紹介されています。

これに対し、Flutterwave社の現在のCEO、Olugbenga Agboola氏は、今回の「Flutterwave Store」の開設は決して従来の事業軸からの転換を図るものではなく、eコマース企業としての台頭を目指すものではないとはっきりと述べています。

アフリカではすでにJumia社を始め多くの企業がEC業界に進出し、幅広い顧客層を対象にビジネスを展開している中、Olugbenga Agboola氏は、同社はサブサハラアフリカで展開されているビジネスの90%を占め、約10億人に恩恵を与えている中小企業に対象を絞り、サービスを展開していくと述べています。

先日も、ルワンダで展開されているECサービス「Olado」や、アフリカでのEC市場の将来性に関する記事をご紹介してきましたが、今回のCOVID-19はECサービスを始め、企業の新たなデジタル分野への参入を促進していると考えられます。

「Flutterwave Store」がオンラインストアの開設機会を提供し、COVID-19状況下で中小企業を救うことができるのか、今後の動向に注目です。


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